2023年5月14日日曜日

つれづれフランス道中記3

 三日目。金曜日。


合宿稽古は翌日の土日に予定されており、この日はまだフリー。

と、いうわけで朝、ギョームさんとベノワさん、両氏に来ていただき、朝稽古を敢行。

この朝稽古、基本の確認から袋竹刀(作りかけ)、推手などを行い、

いきなり充実した内容と相成りました。

特にベノワさんの技量が5年前に比べて目を見張るほど、

上達しているのがはっきりと分かり、その性格の真面目さ、実直さが

よく伝わってきたものです。伊藤先生も驚いておられました。

因みに動画でもちょっとお見せしておりますが、

この時、『這』について結構考察しました。

『這』って、先生によって、ちょっと違ってきたりしてます。

澤井先生と岩間先生のそれとは足の着き方などが異なるし、

太気拳と意拳のそれとも微妙に姿勢が変わってます。

伊藤先生のは澤井先生のものに近いかな?

いずれにせよ、大切なことはそれぞれ微妙に異なる点から、

本質を探り当てることだと思いますし、そのためには

稽古を通して実践していくしかないと。

私めなぞには、ここで見解を述べることはおこがましい次第で、

修行を続けていくのみでございます。

でもベノワさんの工夫を凝らしながら、実践・指導していく

その姿勢には頭が下がる思いでした。


で、朝稽古が終わった後、少し時間をとって

ベノワさんによる伊藤先生へのインタビューを実施。

フランスの武道雑誌に掲載するつもりということでした。

この時の質問で印象に残ったのが一つ。

『なぜ太気拳はあまり大きく広がらないのか?』

これには伊藤先生も回答に窮してしまい、

『まとまりが無いから』的なことを言ったのですが、

ベノワさんもピントは来ない様子。


個人主義の国とか誤解されてそうですが、

少なくともフランスの太気拳修行者の方たちは

自分らの取り組んでいるもの、そして帰属意識も強く、

やる以上は技術から組織に至るまで、

きちんと体系づけることを目指しております。

太気拳を広げるためには?組織を大きくするためにはどうすれば良いか?

後でまた綴る機会があるかもしれませんが、

今回の合宿でもお弟子さんたちがアラン先生を囲み、

真剣に話し合っている姿を何度も目にしました。

これには私めも思うところありましたね。

日本側も大いに見習わなければいけないのではないか、と

おこがましくも思いますね、はい。


さて、朝稽古が終わった後は、お昼を取り、

ギョームさんの住むBelestaへ移動。

緑豊かでのどかなこの街を皆でお散歩したのでした。

私め、昔から世界名作劇場が好きだったので、

その世界がリアルに眼前に広がっているような感じで、

実に気持ちが良かったです。

途中休憩した森の中の喫茶店で飲んだ、

地元の水を使ったサイダーみたいなのも美味かったなあ。


動画には撮ってませんが、この後、

夕方にかけて方々買い物に出かけました。

伊藤先生が袋竹刀を完成させるために、

入用なものを探し回ったのですよ。包帯テープとか。

あ、あと看板を道場にかけるためのネジとかも探し回ったなあ(;'∀')


で、夜は五年前にも利用したレストランへ。

翌日の合宿稽古参加者が続々と集結。

この時、ケータイの充電が切れてて、

あんまり動画撮れなかったんですよね(;'∀')

動画に登場する女の子は店の娘さんでした。

カワイイので残り少ないケータイで撮影しておりました。


翌日からの稽古を考え、少し緊張してきたのを覚えております、

通訳もしなきゃいかんし(;'∀')


そんなこんなで三日目が終わりました。



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